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土門拳 写真展

Domon吉祥寺駅の通路に一枚の大きなモノクロのポスターが目に入った。
フィルム1本分を一枚の印画紙に焼き、どのコマをプリントするか選ぶ際に使用するコンタクトプリントがそのままポスターになっているもので、その小さな一コマの中には昭和30年代位であろう日本のこどもたちの姿が写し出されていました。フレームの中に収まっていないその一コマ一コマを見ていると、土門拳がファインダーを覗いている時の感覚が伝わって来る様で思わずポスターの前に引き寄せられる様に歩いて行ってしまいました。

写真家土門拳の写真展へ行くのは初めてでした。
私の叔父が大好きな写真家でお酒が入ると『彼の仏像の写真はすごい!』ってよく話をしていました。
今回の写真展は、吉祥寺のFF伊勢丹の中にある吉祥寺美術館で開催されていました。武蔵野市立なので入館料が100円です。日曜日だったので混んでいるかな?と思ったのですが、100円ならまた平日に行ってもいいと思いとりあえず行くことにしました。
館内は多少は混んでいるもののほどほどにゆっくり見ることができました。

写真はいくつかに構成されており、
著名人たちを写した『風貌』
奈良・室生寺を初めとする『古寺巡礼』
閉山した炭鉱の町を写した『筑豊のこどもたち』
戦後のこどもたちを写した『こどもたち 傑作選』
華道家・勅使河原蒼風の作品を写した『蒼風との共作』
などなど・・・

いくつかの写真には土門拳の写真にまつわるエピソードなども添えられており、初めて見るものでも時代背景やその作品に対する思いなどが伝わってきてとてもわかりやすかったです。

見た後しばらく考えていたのですが、
叔父が『彼の仏像の写真はすごい!』と言った意味がよくわかりました。
大きく引き伸ばされた作品にはより一層力強さがあり、今までみた寺社仏閣や仏像などの写真とは遥かに違うものの様に思えました。もちろん、一般には撮影が禁じられているものたちを写し出しているわけだから当たり前の様にも思うのですが。。。
ただただ圧倒されました。

私は自分自身もフィルムで写真を撮り、モノクロの現像やプリントもしていたことがあったので、その時期は色々な写真を見ていました。
私は、撮るのも見るのも“まち”の写真が好きです。
“まち”の中にある建物や人々の姿はそのまま時代を写し出しているので、私が知らない、もう見ることができないものを体感できるような感覚になれるのが好きなのです。

写真のすごいところは、撮影された時にどんな意味があるかは別として、時代が変わってその写真を見た時にその時代性がたった一枚の写真から伝わってくることだと思います。
それが映画の様な映像であればより詳細に理解することが出来るかもしれないけど、それには1時間や2時間の時間を費やさなければなりません。
しかし、写真は、見るものが見ればたった一瞬でその世界の中に入り込むことができるのです。
映像は自分の夢を空の上から見ている様なすこし客観視している感覚がしますが、写真は知らないまちの知らない人の顔を見ても自分の過去の記憶とリンクさせたり、その中に身を置くことが出来き、ものすごく主観的な視点で見ることが出来ると勝手に思っています。

そんな感覚に久々になれました。貴重な時間をありがとうございます。
2月11日までやっておりますので興味のある方は是非行ってみて下さい。
もうすぐ前期が終わるので、私も後期にもう一度行くつもりです。

★写真展情報★
土門拳写真展 日本のこころ
2007年12月16日(日)〜2008年2月11日(月祝)
休館日 :1月30日(水)
※会期中一部展示替があります。
前期展示=12月16日(日)〜1月16日(水)
後期展示=1月17日(木)〜2月11日(月祝)
開館時間:午前10時〜午後7時30分
入館料:大人・大学生・高校生・中学生 100円
     小学生以下・65歳以上・障害者 無料

土門拳記念館はこちら

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